半年以上にかけて準備に力を入れてきたことの一つ、スペイン語が今回のテーマ。
1回の記事では長くなるので、3回に分けて記事を書く予定だ。
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スペイン語を学ぶか考える
キューバの公用語はスペイン語
キューバの公用語はスペイン語だ。
空港や観光地ですら英語がほとんど通じない。
タクシーの運転手が英語でクラシックカーの製造年を言える程度。
CASAによっては英語を話せる人もいる。我々の拙い英語でもゆっくり何度も説明してくれる。
一方で高級ホテルであれば英語はどこも通じるようだ。
日本での英語環境に近いかもしれない。
バラデロのリゾートホテルは接客スタッフ全員が英語を話せる。
欧米の世界に近く。キューバの他の街なかとは別世界だ。
だが、キューバ人の英語は訛りがとてもキツく聞き取りづらい(スペイン語自体も訛りがキツイらしい)
さらに英語を話せるのが当たり前の世界だからか話し方も早く、何度も聞き直しているとスタッフと周囲の欧米人から苦笑いされる羽目になる。
筆者は重要な部分だけ筆談してもらい、他は曖昧な理解で終わった。
ちなみに日本語はほぼ通じない。
ハバナのオピスポ通りで「オハヨウゴザイマス」「ツナミ」「アリガトウ」とたまーに言われるぐらい笑
少なくとも本当に困ったときに日本語を理解するキューバ人はいないだろう。
個人旅行ならスペイン語か英語を
キューバで個人旅行をするなら英語で十分か、スペイン語を勉強するべきか。
英語が日常会話レベルであれば問題ない。
キューバ人の英語が分からなければ英語圏の観光客に助けを求めてもいいし、筆談する手もある。
CASAやホテルでどうしても英語でコミュニケーションを取りたい場合は、
英語OKかどうかはホテルのHPや口コミで英語が通じるか判断して選べば良い。
もし貴方がトイレの場所を聞くのも精いっぱいのレベルであれば、スペイン語を学ぶことをオススメする。
スペイン語で簡単な受け答えや数字だけでもキューバの人は喜んでくれる。
トラブルもほんの少し解決しやすくなるし。旅行の楽しみを増やしてくれるはずだ。
筆者のスペイン語学習日記なので「こういう勉強方法もあるんだ」と読んでほしい。
3回に分けた記事のうち、3回目では「スペイン語をどのレベルまで学ぶか」を余力別に紹介する。
ちなみに「英語の日常会話には及ばないけど、トイレの場所のやり取りぐらいは全く問題ないよ」って方は、
バラデロのリゾートホテル&トラブルが大変で、何もなければ問題ないという印象。
独学スタート
スペイン語を学ぶことにした
筆者の英会話力は悲惨だ。
数年前に場所、オススメの質問、写真の許可、故障の訴え程度のフレーズを覚えた程度。
それでも返ってきた言葉は分からないので翻訳アプリや本を駆使してどうにか旅行している。
どうしようもないときは補聴器を見せて難聴であることを示し、筆談をお願いする手を使うこともある。
だがキューバはネット環境が乏しいので、会話・辞書アプリは使えても翻訳アプリは厳しい。ネットは諦めた。
当初は簡単なスペイン語を覚えて、あとはスペイン語会話本をで乗り切ろうと考えていた。
簡単なスペイン語とは挨拶・お礼・3までの数字・注文程度である。
だが、個人旅行者のブログを読み漁っているとほとんどがスペイン語を勉強していることに気付く。
同時に現地の人と交流して充実した旅行の記事を読んでいて、ちゃんとスペイン語を勉強してみるのも良いかなと思い始めた。
「入門レベルのスペイン語だけでも覚えよう!」
「スペイン語ならスペインでも南米でも使える!ほとんど地球の裏側だけど」
覚えたい項目をピックアップ
入門レベルと言っても、旅行に使う単語や文法のみ。
「曜日を覚えるよりは食材名を」「過去形よりは未来形を」という感じ。
優先的に覚える項目をピックアップした。
当初、挙げていた項目はこんな感じ。
どれも旅行に使いそうな項目ばかりである。
- 挨拶、お礼、謝罪
- お願い、同意、許可
- 数字(100まで)、価格交渉
- 質問(場所/時間)
- 予約、オススメ
- こそあど言葉
- 位置関係(前後/左右/上下/突き当りなど)
- 自分の紹介(名前/国/年齢/滞在日数など)
- 過去形、未来形
- 食材、料理名
- 感想(感嘆文)
- 時制(昨日/今日/明日/朝/昼/夜)
- 助けを求める
11月末の旅行までまだ8ヶ月ある。
覚えるスピードは挨拶で1週間、数字を1~10で1週間と、少しずつ覚えようと企てた。
NHKのスペイン語講座
旅するスペイン語
当時ちょうど3月。
すでにお礼・数字(1~10)・食材名・名前の紹介を覚え、英語に当たるbe動詞の存在を知った頃だった。
4月からNHKで語学講座が始まることに気付く。スペイン語もある。
利用しなくてはもったいない!と思っていたら、NHKの語学講座にはラジオ講座の「まいにちスペイン語」とテレビ講座の「旅するスペイン語」の2種類あった。
「旅するスペイン語」にはイタリア語やフランス語のシリーズもあり、2016年からスタートした語学番組である。
半年ごとの放送で、前期は前年の後期の再放送となる。
「まいにちスペイン語」は入門編と応用編に分かれている。
NHK語学公式サイト-スペイン語のテレビ番組・ラジオ番組
2種類あることを知った時点で目的にピッタリな「旅するスペイン語」と決めていたが、本屋でテキストを見比べた。
「まいにちスペイン語」は私には難しく1日の分量も多く、到底少しずつ覚えられるものではなさそう・・・
それに比べて「旅するスペイン語」の易しさ。挨拶だけで1週間というまさに私の求めていたレベルだ。
筆者が学習した2017年度前期は、スペイン美食の街「サン・セバスティアン」が舞台で旅人は俳優の平岳大さんだ。
4月は「Soy Takehiro.(私は岳大です)」「Dos cervasas, por favor.(ビールを2つお願いします)」などと本当に旅行で使いそうなフレーズからスタートだった。

4月最初のレッスン内容
必要なページをPDF化し、Googleドライブに保存した。
オフラインでも閲覧できるようにし、暇な時間やキューバ現地でも勉強した。
3ヶ月目でつまずく
スペイン語は発音も一通りの読み方しかなく、文法も日本語のように厳密ではないので出だしは順調だった。
会社のPCの付箋アプリにも本物の付箋にも暗記内容を貼り付けて、スキマ時間での学習環境を構築した。
数字や形容詞・形容動詞、挨拶を覚えるには役に立ち、5月まではスペイン語の良さに感謝していた。
しかし、どの語学にも”難しいポイント”はあるようで、スペイン語の場合は「動詞の活用形」である語尾の変化パターンを覚える必要があった。
動詞は人称や単数・複数形によって活用形が異なり、活用の種類は6種類もある。
この人称とは別に時制ごとでも活用形があり、規則動詞だけではなく不規則動詞もある。
つまり「動詞」については英語以上に覚えることが多い。
1週間で1つの動詞に6種類の活用形を覚えるのがやっとだった。
「旅するスペイン語」でも動詞の活用形については、テキストではそれなりに説明しているがTV放送ではほとんど触れない。
フレーズもTV放送では動詞をワンパターンしか紹介しないのでなかなか頭に入らない。
だんだん1週間で1回の講座内容を覚える作業が追いつかなくなってしまった。
3ヶ月経った6月の時点で、5月のテキスト初回を学習しているというあり様。
出発までに半年すべてのテキストを勉強するのは到底無理だった。
メンタル的にもスペイン語学習が「暗記だけの作業」に感じてしまい、モチベーションも下がりさぼることも増えた。
煮詰まった。
せっかく少し覚えたスペイン語学習を止めることはしたくなかったので、学習方法を見直すことにした。
次回の記事に続く。
次回の記事は「キューバ旅行⑬ ~準備編 /スペイン語レッスンに通う~」を予定しています。